第二新卒とは|新卒・既卒との違いとどのような人材かをわかりやすく解説

第二新卒(だいにしんそつ)とは、新卒で就職したものの、25歳前後で転職を考えている人、あるいは就職できずに卒業した3年以内の新卒者とされており、企業によって定義は異なるものの、厚生労働省では特段の定めがない限り、『高校、専門学校、短大、高専、大学、大学院卒業後、おおむね3年以内の者。職務経験の有無は問わない。』とされています。

つまり厳密な定義はなく、企業によってその捉え方は様々な人材といえます。ただ共通しているのは『新卒入社後3~4年で転職する人のこと』という認識です。

また、大人新卒は

  1. 労働環境が改善される期待が大きい
  2. 給料交渉の余地がある
  3. スキルアップを実現できる など

転職市場で今注目されている需要が高い年齢層です。

ただ、第二新卒は社会経験がある若者という強みがある一方で、忍耐力がないと評価されるなど、弱みがあることも事実です。第二新卒で転職を行うときは、どのようなポイントに気をつければよいのでしょうか。

今回は、転職市場における『第二新卒どういった捉えられ方をしているのか』『既卒や新卒と比べて転職時に有利・不利になることはあるのか』などを解説していきます。

 

第二新卒と新卒・既卒との違い|厚生労働省・マイナビ・リクルートそれぞれの定義

まずは、第二新卒と新卒・既卒は何が違うのかについて整理しておきましょう。

第二新卒と新卒との違いは?

そもそも新卒とは『学校卒業時に就職活動をして4月入社した学生』を指すのに対して、第二新卒は新卒で就職して早期退職、3年以内に転職をする方を指すケースが多いです。

ここでの「第二新卒者」とは、それぞれの企業の中で第二新卒の定義がある場合にはその定義によるものとし、特に定義がない場合は、学校(高校、専門学校、短大、高専、大学、大学院)卒業後、おおむね3年以内の者とした(学校卒業後すぐに就職する新卒者は除く。また、職務経験の有無は問わない)。

引用元: 厚生労働省|若年者雇用を取り巻く現状

第二新卒とは?
学校を卒業後1~3年で、転職または就職を志す若年の方々(25歳前後)
※マイナビジョブ20’sは、派遣社員、契約社員として社会人経験のある方や、留学などの何かしらの理由で、遅れて就職活動を始める方も、第二新卒と定義しています。
引用元:マイナビジョブ20’s|第二新卒とは?

第二新卒の定義とは何か
第二新卒とは、各教育機関を卒業して就職したあと、およそ3年以内に転職する人を指す言葉です。その定義に年齢は関係なく、職務経歴で判断します。高校卒業後の就職で3年以内である場合も、大学や大学院卒業後の3年以内である場合も、第二新卒というカテゴリーにあてはまります
引用元:マイナビエージェント|第二新卒とは?

卒業後何年までの人材を第二新卒として扱うかは企業ごとに違いますが、基本的には学校卒業後3年と考えられています。第二新卒と新卒の区分は別物ですので、新卒と同じ気分で転職活動に臨まないことが大切です。

第二新卒と既卒との違いは?

新卒よりも第二新卒と境が曖昧なのは『既卒』という言葉でしょう。

既卒にも明確な定義はありませんが、学校卒業後に正社員として勤務、社会人経験のない方を指す場合が多いようです。

既卒とは

実は、既卒という言葉に明確な定義はありません。法律で定義されているような言葉でもなく、採用市場の中で特定層を定義するために使われるようになった言葉です。ただし一般的には、「大学・短大・専門学校・高校などの卒業後に正社員として勤務したことのない者」を指すことが多いです。

引用元:マイナビジョブ20’s|既卒とは

◆既卒とは

「既卒」は、採用市場のなかで「大学や短大、専門学校、高校などの卒業後に正社員としての勤務経験がない」、「正社員としての内定を得ないまま学校を卒業した」特定層を表す言葉です。第二新卒と混同されることもありますが、第二新卒は「学校卒業後に正社員として1~3年の勤務経験がある者」を指しており、採用市場では既卒と区別されます。

引用元:ハタラクティブ

既卒とは大学や大学院、短大や専門学校を卒業後の1~3年間程度、正社員としての社会経験が無い就職活動中の方を指します。

引用元:ジェイック

何れにしても、定義は曖昧のため、就業経験のあるなしに関わらず、チャレンジしたいという意欲があれば、企業サイドとしては積極的に採用していく方針はあります。次項で詳しく解説しますね。

 

第二新卒の転職事情|企業の考えている第二新卒に求めるものとは

最初に第二新卒の転職市場の現状について解説します。

企業の約6割は第二新卒の積極採用を前向きに検討

マイナビ転職が2016年に企業の中途採用担当者に行なったアンケートでは、6割が積極的に第二新卒を採用すると答えました。

引用元: 第二新卒とは?|マイナビジョブ20’s

第二新卒の転職者に求められている要素は?

厚生労働省の発表している『若年者雇用を取り巻く現状』という資料によれば、採用選考時に注目している項目として、下記のような傾向があるとされています。

採用枠 求めているもの
新規学卒者枠(新卒)
  1. 熱意・意欲:73.7%
  2. コミュニケーション力:56.6%
  3. 協調性:41.5%
  4. 行動力・実行力:35.9%
第二新卒者
  1. 熱意・意欲:60.5%
  2. コミュニケーション力:47.7%
  3. 協調性:32.8%
  4. 行動力・実行力:30.5%
  5. 忍耐力:12.8%
  6. 資格:5.4%
  7. 実務経験:9.6%

忍耐力、資格、実務経験の3つが、新卒枠扱いの第二新卒のなかで唯一、新卒学生よりも高く求めているものになりました。

ただ総じて、新規学卒者枠では熱意・意欲が、中途採用者枠では実務経験が最も重視され、第二新卒者枠は実務経験等をより求める傾向が見られます。

参考: 若年者雇用を取り巻く現状

第二新卒にマイナスなイメージはほぼない

新卒で就職した会社を3年以内に辞めてしまった場合、

  • 「今後の転職活動にいまいち自信を持てない」
  • 「なんのスキルも経験もなく転職なんてうまくいくのだろうか?」 など

短期間で退職してした経歴に負い目を感じているということが挙げられます。もしかしたら、新卒時は就職後の明確なイメージが持てないまま、周りの内定数に焦りを感じ、一刻も早く内定をもらいたい一心で進めていた方もいるのではないでしょうか。

その影響で職場の雰囲気や人間関係、仕事内容とのギャップに戸惑い、退職に至るケースもおおくあります。

表:大卒就職者の事業所規模別離職状況

年度 年数 就職者数(人) 離職者数 離職率
平成24年3月卒 1年目まで 397,687 51,792 13.0%
2年目まで 398,199 92,908 23.3%
3年目まで 398,320 128,714 32.3%
平成25年3月卒 1年目まで 412,038 52,492 12.7%
2年目まで 412,510 94,152 22.8%
3年目まで 412,636 131,763 31.9%
平成26年3月卒 1年目まで 427,361 52,285 12.2%
2年目まで 427,827 97,598 22.8%
3年目まで 427,932 137,962 32.2%
平成27年3月卒 1年目まで 441,344 52,109 11.8%
2年目まで 441,783 98,342 22.3%
3年目まで 441,936 140,660 31.8%

参考:厚生労働省|新規大卒就職者の事業所規模別離職状況

就職活動中に細かく企業研究をしたとしても、企業の内部事情まで把握できる新卒者はほぼいないでしょう。

実際の仕事内容や職場のイメージまで完璧に把握できる人は、もはやコンサルタントとして企業した方がよいほどのリサーチ力です。

企業もこのあたりの事情はわかっていますので、今一度「自分はどんな仕事をやりたいのか」「何がしたいのか」を改めて考え直している第二新卒への期待度は高まっているのが現状です。

 

第二新卒である8つのメリット|転職で有利に働く理由とは

第二新卒であることは、転職においてプラスに働くことがあります。もちろん第二新卒というだけで、転職に成功するわけではありませんが、企業が積極的に採用をするのには、ちゃんとした理由がありますので、確認していきましょう。

基本的なビジネススキルがすでに備わっている

第二新卒の強み1つ目は、社会人経験があるということです。勤続年数が短く専門的なスキルは備わっていませんが、社会人としての基本的なスキルは備わっていると考えられます。

新卒の場合は、一からビジネスマナーを教えなくてはなりませんが、第二新卒の場合、そうした教育をする必要がありません。若い人材にもかかわらず、初期研修に時間や経費をかける必要がないため、企業からはその点で喜ばれます。

最低限のビジネススキルや社会人マナーが身についていることは第二新卒の大きな強みです。面接や会社見学で企業の人と会う場合には、しっかりとしたマナーを心がけましょう。

「若いのに落ち着いている」と思わせることができれば、印象はかなり良くなります。

社会経験があることで、企業側から評価されている部分があります。
その強みとなる部分は何かをみていきましょう。

・社会経験がある人材として重宝されやすい
・入社への意欲が高くみられやすい
・まだ経験が浅い分、吸収力に優れている
・前企業の風土に染まっていない
・転職者の中では若手となる
・考え方が固執していないので柔軟性がある

さまざまな強みが挙げられますが、一番は基本的なビジネススキルを身につけていること、に尽きます。
引用元:ハラクティブ|第二新卒の強みは何?

企業から見た第二新卒の強みは、新卒者と比較して社会人マナーや研修を受けており、一定のビジネススキルを持っていること。社会経験が浅い分、企業文化の影響が少なく、柔軟性を持っていること。そして、何より能力・スキルの開発など、大きな成長が見込めポテンシャルが高いことが第二新卒の魅力です。
引用元:マイナビエージェント

就業経験のある若手人材|将来性があり企業サイドも積極採用

純粋に若いということも第二新卒の強みです。就職後数年で離職した第二新卒はそのほとんどが20代後半なので、十分若い人材として自分を売り込むことができます。

体力もあり、発想も柔軟なことは企業からも喜ばれますし、年齢を気にせず転職活動に前向きに取り組めることも若さゆえの特権だと言えます。

そのため、新卒より時間をかけずに戦力として育てることができ、新卒同様にやる気や成長意欲、ポテンシャルといった面が、面接において重視されます。

前職での経験に合わせ、具体的なキャリアプランややる気をアピールできれば、現在の会社よりよい条件の会社に転職するのも夢ではありません。

長期間働いてくれる

例えば、26歳の人が定年まで働くとすると、この先35年近く働けるということになります。ということは、仮に未経験の業界や業種に転職した場合にも、十分にスキルを磨き、企業の利益に貢献できる人材になれる可能性が非常に高いということです。

だからこそ、企業側は第二新卒の人が仮に未経験だとしても、あまり気にせず採用できるということになります。

現在は第二新卒にとって、とても転職活動がしやすい状況です。これまで、第二新卒を採用していなかった大手企業も、第二新卒の採用、あるいは新卒扱いとしての採用に積極的になってきている傾向があります。第二新卒の大きな強みは、社会人経験がありつつ、環境の変化を受け入れられる柔軟さです。
引用元:マイナビエージェント|最近は大手も第二新卒採用に積極的!

未経験業種へのチャレンジもしやすい

また、第二新卒である20代前半は、物事の吸収が非常に早い時期でもあります。そのため、今までに経験したことのない業種や職種での採用を行なっている企業も多いです。

新卒で入社後、3~4年働いたものの違う業界や業種に転職したいと考える人は多くいです。25歳前後はまだまだ若い年齢ですから、未経験業種へのチャレンジは比較的ハードルが低いと言えます。

更に言えば、未経験業種に転職したい場合には若いうち、特に第二新卒であるうちに転職してしまった方が圧倒的に有利です。

キャリア・アップのチャンス

第二新卒にとっての転職は、キャリア・アップのチャンスでもあります。比較的スムーズに転職が進む20代前半のうちに、転職によってさまざまなビジネスの経験を積むことによって、キャリアを着実に積み上げていけます。

社会人として数年過ごし、ビジネスマナーや社会人に必要な常識も身についているうえに、特定の業界や職種の雰囲気に染まりすぎておらず、また、新しい業界に転職した後にも十分にキャリアを積める時間が残されているからです。

自分の目標がはっきりしていると思われる

転職を決めたのは自分の目標がはっきりしているから、という第二新卒も多く、明確なキャリアプランとビジョンを持っている人材は企業からも求められます。

新卒で入社する時には誰でもまだ右も左も分からない社会人初心者です。「俺はこの業界で働きたいんだ!」という思いで就職したとしても、実際に働いてみると「思っていたのと違うな」と思うこともしばしばあるでしょう。

逆に言えば、実際に社会人として働いて生きた経験をすることで初めて自分のキャリアや今後の人生の展望について具体的に考えられるようになります。

会社の色に染まりきっていない

就職後数年で離職している第二新卒は前職のカラーに染まり切っておらず、それが強みになります。就業年数が少なかったからといって経験がまったくないということではありません。前職での経験が活かせ、なおかつ転職先の企業に素早く順応できる貴重な人材と言えます。

良い意味で素直である点も評価ポイント

30代、40代の転職者の場合、元から会社で働いている人にとっては「新しく入ってきた人」であると同時に「人生の先輩」にあたることが多くなります。

そうすると、転職者本人の人柄やコミュニケーション能力にも左右されますが、30代以上の転職者の場合は扱いが難しいと思われることがあるのです。

その点、第二新卒の場合「手のかからない新人」くらいに思ってもらえるため、企業からしても素直で良い人材だと言えます。

  • 「人の話をよく聞いて、理解する力がある」
  • 「人とコミュニケーションを取ることが好き」
  • 「すぐに職場に馴染んでくれそう」 など

ブラック企業での経験はある意味では強み

今あなたがブラック企業で働いていたとして、1~3年耐え続けた経験は面接時に強みとしてアピールできます。このご時世、ブラック企業がどういったものなのかの認知度は広まってきましたし、「何を持ってブラック企業だというのか」の定義も一定の水準に至ってきた傾向があります。

  • 残業代の未払いが発生している
  • 就業規則がない
  • 36協定の意味もわかっていない など

こういった企業に勤めてしまったら、半年で退職したとしてもマイナスにはならないでしょう。逆に言えれば、どういった点でブラックだったのか、論理的に説明できる人材はコンプウライアンス意識の高さ、入社後、いまの社内体制への疑問も素直にいってくれる可能性があるので、経営者には気に入られます。

【関連サイト】
今すぐチェック!ブラック企業の10の特徴と見抜く方法

 

第二新卒のデメリット|根気がないと思われてしまう?

就職後3~4年で転職するというと、「根気がない」と思われることもあり、それが第二新卒の弱みでもあります。特定の業界や業種で長年働き続けてきた人を採用する場合、「うちの業界に馴染めるだろうか」「どうも雰囲気がうちの会社に合わなさそうだ」といった点が気になります。

会社に馴染めず、また転職されてしまっては採用経費が全くの無駄になってしまいますし、離職率が高いことは企業にとってもマイナスポイントになりますが、大事なのは今後のやる気です。

そのため、「以前の職場に不満があった」「人間関係がうまくいかなかった」というようなことで離職したとしても、明確な目標を持ち、ポジティブな理由で退職したことをアピールするようにしましょう。

 

まとめ|第二新卒は転職時にビジョンを持って就活しよう

第二新卒の人が語る「私はこうなりたい」というビジョンには説得力が生まれやすいので、転職活動の際にも有利になります。就職して数年経ち、少しずつ社会のことが分かってきた今だからこそ、将来のビジョンを明確にしていくことが大切です。

前職を辞めた理由を聞かれた際には、「就職してみて本当に自分がやりたい仕事が分かった」「自分の能力を活かすために転職を決めた」というように、明確なビジョンを持って転職活動をして頂ければと思います。